前回のメルマガで、85歳の私の母の話をしましたよね。
あの後、母の検査に付き合って病院へ行き、看護師さんの話を一緒に聞く機会が
ありました。
母は耳が遠くなってきているので、私が横で聞いていて「あ、今のは聞こえて
(伝わって)いないな」と思うところは、横からフォローしてあげました。
もちろん、看護師さんからの質問に対する応答は、母が自分でしていました。
聞き取れない部分だけを私がフォローしてあげれば、それ以外の受け答えは、
大げさでなく若い頃とほぼ変わらずにスムーズでしたよ。
しかし、私が聞き取れない箇所をフォローしていなかったら・・・?
ひょっとしたら、母のカルテには“認知機能の低下あり”とか書かれていたんじゃ
ないかなぁ。
失礼な話ですよね。
昨今は、高齢者とのコミュニケーションがうまく行かないと、すぐに認知機能の
低下と断じてしまう傾向があります。
以前に、あるマスコミ関係の方から聞いたのですが、「認知機能」という
キーワードと、「あなた(もしくは、あなたの周囲の高齢者)も認知機能が低下
してきている」というフレーズは、とても数字を取りやすいのだそうです。
危機感を煽るというのは、以前からあるマーケティングの一手法ですから、
それを批判しようとは思いませんが、聞き取り能力の低下(加齢性難聴)に関する
知識も、皆さんに身に着けて欲しいものだと思います。
難聴を放置していたせいで、本当に認知機能が低下してしまうケースもあるそう
ですからね。
両方の知識がないと、あなたの周辺が“誤解や偏見”でいっぱいになっちゃうかも
しれませんよ。
加齢性難聴は、特別な耳の病気ではなく、加齢に伴って誰もがなる自然な
老化現象です。
そう、あなたも、私も、確実に加齢性難聴になっているのです。
以前にも出させて頂いたことのある「健康カプセル!ゲンキの時間」。
今回は、「~孤立・うつ病・認知症~ 難聴が招く恐ろしい事態」がテーマ
だそうです。
(株)TMJさんとオトデザイナーズの共同開発 高齢者対応トレーニングアプリ
「ジェロトーク」も登場する予定です。
どんな内容なのか、私も今から楽しみなんです!
(2019.2.28)