オトコラム

第73号 高齢顧客対応のビジネスジャンル

先日、以前からビジネスについて何かと教えてくださっている、私がとても尊敬して

いる経営コンサルタントの方と、ふたりで食事をする機会がありました。

その方と話をする中で出てきた言葉が「ビジネスのジャンル」

今までに無い、とても良い商品を開発したのにサッパリ売れない。

今までよりも、ずっと良いサービスを提供しているのに、顧客に全く伝わらない。

良い商品、良いサービスと、売れる商品、売れるサービスは全く違う。

これは、経営学の世界などでは昔から言われ続けていることですが、この原因を探る上

で大切なのが、その商品、そのサービスは、どんなジャンルに属しているのか?という

ことだそうです。

つまり、ジャンルが曖昧なモノは顧客に届かないってことです。

こうやって考えると、オトデザイナーズがここ数年取り組んできている、

「より良い高齢顧客対応」

というキーワードのビジネスジャンルって、とても曖昧です。

例えば、一般ユーザーの立場になって考えてみて、どんなキーワードで検索すれば、

これに関する情報、商品、サービスが多く引っかかってくるのか・・・

これって良く分からないですよねぇ。

日本は超高齢社会に突入しています。

さらに、国内金融資産の60%をシニア世代が占めるという、世界的、歴史的にも、とても

異様な状況になっています。

「より良い高齢顧客対応」を皆が模索していかなければいけない、いや、模索していて

当たり前の状況なんです。

それなのに、そのビジネスジャンルが確立されていない。

バリアフリー? ユニバーサルデザイン?

こんな言葉がアチコチで聞かれますが、これってジャンルとして確立してるかなぁ・・・?

オトデザイナーズが関わらせて頂いている、

・高齢顧客とのコミュニケーション講習

・ジェロトーク(高齢者とのコミュニケーショントレーニングツール)

・模擬難聴音声変換ツール

・Voice+(音声改善技術搭載スピーカシステム)

・クイックチェッカーPro.(補聴器適合検査用システム)

などなど、すでに商品化、サービス化されているモノも、現在開発中のまだヒミツのモノも含めて・・・

良いと言ってくださる方は大勢いて、それなりの商いになっている商品、サービスも

多いのですが、ビジネスジャンルとして確立されるところまで来たか?と言われれば、

まだまだまだまだまだまだ・・・・

ハズキルーペって、あの商品の良し悪しはともかく、老眼鏡でも拡大鏡でもない「ハズ

キルーペ」っていう新たなジャンルを作っちゃいましたね。

でも、まぁ、あんなにCM打つお金は無いので・・・

そう、やはり、地道に戦略を立てて、それを信じて根気よく進めて行くしかないのでしょう。

皆が求めている、必要とされている仕事であることに間違いはないので。

誇りを持って、自信を持って、これからも歩んで行きましょう。

(2018.10.1)


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