以前に、シルバーサービス振興会というところが高齢者に実施した、とても興味深い調査データがあります(以下は調査結果の抜粋)。
1.日用品の買い物をするにあたって、接客(お店の人の態度、対応、会話支援、配置など)は、どの程度重要と思われますか?
品揃え、価格、設備などより重要 20%
品揃え、価格、設備などと同じくらい重要 41%
2.地域において安全に安心して暮らすために、商店街、商業施設にどのようなことを期待しますか?
日常の挨拶、声かけ 55%
宅配時の声かけ、安全・安否確認 25%
ついでの折の、ちょっとした手伝い 21%
人と話し触れ合える場所や機会の提供 27%
まず、1の結果から。
実に61%の高齢者が、接客(つまりは、お店との円滑なコミュニケーション)は、品揃えや価格と同じか、それ以上に大切だと答えていますね。
そして、2の結果からは・・・
多くの高齢者の皆さんが、日常的なコミュニケーションの場を欲していることが分かりますね。
しかも、ここで言われる“コミュニケーション”とは、ネット上でのテキストベースのコミュニケーションでないことは明白です。
そう、多くの高齢者が欲しているのは、
音声コミュニケーション
なのです。
日本は超高齢社会です。
しかも、人数が多いというだけでなく、国内金融資産の60%以上を高齢者が有しているという、世界的にも珍しい経済状況下での超高齢社会です。
若い人たちの中には、「年寄りが貯めこんでるから、俺たちに回ってこないんだ!」とボヤく人が増えてきました。
政治家や官僚、大手企業の経営層の方々の中には、「高齢者に貯めこんだ金を吐き出させないと、景気は良くならない!」とボヤく人が増えてきました。
どちらも、間違ったボヤキではないでしょう。
だけど・・・ね・・・
欲しいモノが得られないのに、お金だけ払う人はいないでしょう?
ボヤくのは、高齢者の皆さんに、“高齢者が欲しているモノ”を、心を込めて提供してからにしては、どうでしょうか?
(2018.7.9)