オトデザイナーズは、テレビ朝日系列で放送されている「ゴン中山&ザキヤマのキリトルTV」という番組を、2014年1月の第1回目の放送回から先日の2月5日の放送まで、全て監修しています。
監修内容は、ズバリ!
読唇術
です。
キリトルTVでは、アスリートがグランド上などでチームメイトらと会話している映像に対して読唇術を行い、どんな会話をしているのかを読み取るコーナーがあり、それをオトデザイナーズが監修しているんです。
最初に依頼された時は“1回だけの企画”と言われて協力したのですが、今や番組の看板コーナーになっているそう。
「あと1回、あと1回」と依頼されるうちに、もう3年以上も監修させて頂いています。
ただし、この読唇術はオトデザイナーズの坂本個人が行っているわけではありません。
読唇術というのは、文字通り、人の口の動きから何と言っているのかを読み取る技術なのですが、
これは勉強してできるようになるようなものではないんです。
生まれついての難聴の方などが、自分が生き、生活していくために身に着ける特殊技術であり、そんな難聴の方々の中にも、うまくできるようになれる方と、そうではない方がいる・・・
とても難易度が高い技術なんです。
私の親友に、
読唇術の天才!
とも言えるような人がいて、その人に私からお願いしています。
もちろん、読唇作業はいつも私も一緒に行い、私の音声学などの知識を併せての共同作業で読み取っていきます。
テレビ朝日の番組スタッフの皆さんが選りすぐってきた映像を次々に見せて頂きながら読み取っていく、けっこう大変な作業なんですよ。
結局、読み取れないこともありますし、逆にせっかく読み取れたのに、諸般の事情で放送には使えない内容である場合もあります。
放送できないやつの方が面白い場合も多いんですけどね・・・。
でも、この番組の制作スタッフの方々は、アスリートの皆さんに迷惑をかけたり、少しでも不快な思いをさせたりしないように、とても気を配っているようなので、少しでも問題がありそうな内容があった場合には、
「みんな、これは忘れましょう!」
って話になります。
スポーツ局の制作なので、アスリート愛が強いんですね。
キリトルTVは、多くの皆さんにスポーツを楽しんでもらうための番組というスタンスが明確なんです。
だから、長くお手伝いさせて頂いています。
ちなみに、他のテレビ局や番組からも、時々、読唇術のご依頼を頂くことがあるのですが、こちらは謹んで辞退させて頂いています。
大部分がスキャンダルの渦中の芸能人のつぶやきを読唇してくれといった類のご依頼なんでねぇ。
読唇術は、生まれついての難聴の方々が生きていくために身に着けるもの。
親友も私も、ビジネスにすべきものではないと考えているのです。
(2017.2.28)